トランジションテンプレートを作成する

「Final Cut Pro X」の「タイムライン」のクリップに適用できるカスタムのトランジションを作成する場合は、「Final Cut トランジション」テンプレートを使用します。

新しいトランジションテンプレートを作成する

  1. 「Motion」で、「ファイル」>「プロジェクトブラウザから新規作成」と選択します(または、Option + Command + N キーを押します)。

  2. 「プロジェクトブラウザ」で、「Final Cut トランジション」をクリックし、「プリセット」ポップアップメニューからプロジェクトサイズを選択します。

    「プロジェクトブラウザ」の「Final Cut トランジション」アイコン

    重要: 必ず、Final Cut Pro プロジェクトで使用する予定の最も高い解像度のテンプレートを作成してください。4K 専用のテンプレートを作成する場合は、「Final Cut Pro」のメディアブラウザに 4K プロジェクト専用のテンプレートのみを表示するための設定を有効にできます。詳しくは、テンプレートの解像度を設定するを参照してください。

  3. 「開く」をクリックします(または Return キーを押します)。

    すでに目的のプリセットを選択済みの場合は、「プロジェクトブラウザ」で「Final Cut トランジション」をダブルクリックすることができます。

    「トランジション A」と「トランジション B」という 2 つのプレースホルダのレイヤーが含まれている、新しい名称未設定の Motion プロジェクトが開きます。

    「Final Cut トランジション」の新しいプロジェクト。「レイヤー」リストとキャンバスが表示されています

    参考: トランジションテンプレートから「トランジション A」および「トランジション B」プレースホルダを削除することはできません。また、追加の「トランジション」プレースホルダを作成することもできません。

  4. プレースホルダに参照用のイメージを追加して作業をプレビューするには、以下の操作を行います:

    1. 「ファイルブラウザ」または「ライブラリ」から「レイヤー」リストの「トランジション A」レイヤー上(またはキャンバスの「トランジション A」の矢印の上)に、静止画像をドラッグします。

    2. 「ファイルブラウザ」または「ライブラリ」から、2 番目の静止画像を「レイヤー」リスト内の「トランジション B」レイヤーにドラッグします。

      必ず、ポインタがプレースホルダ(キャンバス内の下向きの矢印または「レイヤー」リスト内の「トランジション」レイヤー)の上にあるときにマウスボタンを放してください。放す場所を誤ると、プレースホルダのレイヤーにドラッグできない新しいレイヤーが作成されます。

      イメージが「トランジション A」および「トランジション B」プレースホルダのレイヤーに追加され、キャンバス内の下向きの矢印のグラフィックと置き換わります。これらのイメージは、作成中のトランジションの結果をプレビューするために使われる一時的なメディアとして機能します。これは Final Cut Pro X トランジションでは使用されません。

  5. 「トランジション A」と「トランジション B」を変更して、フィルタやビヘイビアなどのエフェクトの組み合わせを使って、トランジションの途中でそれらが互いに流れ込むようにします。

    たとえば、「トランジション A」が「トランジション B」にフェードインするときに画面を横切るレンズフレアフィルタをアニメートします。

    テンプレートを設計する際は、トランジションの前にあるクリップ A の末尾をトランジションの開始に合わせ、トランジションの終了をトランジションの後にあるクリップ B に合わせるための、最良の方法を考えてください。たとえば、プレースホルダ A がフルスクリーンで始まりプレースホルダ B がフルスクリーンで終わるトランジションでは、不快なジャンプを回避できます。トランジションのプレースホルダの間のデフォルトの動作は単純なカットのため、トランジションをスムーズにするには、「タイムライン」でオーバーラップするようにプレースホルダのタイムバーを調整してから、キーフレームまたはビヘイビアを使って不透明度をアニメートすることが必要となる場合があります。

    フィルタの操作方法について詳しくは、フィルタの概要を参照してください。ビヘイビアについて詳しくは、ビヘイビアの概要を参照してください。

  6. 「Final Cut Pro」のユーザにパラメータの変更を許可するには、アクセスできるようにしたい各パラメータの「アニメーション」ポップアップメニューから「公開」を選択します。

    パラメータを公開すると、カスタムエフェクトをクリップに適用したときに、ユーザインターフェイスのコントロール(スライダ、チェックボックス、またはダイヤル)を「Final Cut Pro」の「インスペクタ」で使用できるようになります。公開されたパラメータは、「Final Cut Pro」で調整したりキーフレーム設定したりできます。詳しくは、パラメータコントロールの追加の概要を参照してください。

  7. オプション:作成したトランジションに満足できたら、テンプレートからプレビューイメージを削除できます。これには、「トランジション」レイヤーのそれぞれを選択してから、「イメージ」インスペクタで「消去」ボタンをクリックします。

    一時的なイメージは削除されます。

  8. 「ファイル」>「保存」と選択してから、以下の操作を行います:

    1. 保存ダイアログで、テンプレートの名前を入力します。

      名前を指定しないと、テンプレートは「Final Cut Pro」の「トランジションブラウザ」に「新規テンプレート」と表示されます。

    2. 「カテゴリ」ポップアップメニューでカテゴリを選択します。

      独自のカテゴリを作成することもできます。カテゴリは、エフェクトが「Motion」の「プロジェクトブラウザ」と「Final Cut Pro」の「トランジションブラウザ」にどのように整理されるかを表します。また、カスタムカテゴリもこれらのブラウザに表示されます。

    3. 必要に応じて、「テーマ」ポップアップメニューでテーマを選択します。

      テーマは作成することもできます。テーマは、「Motion」の「プロジェクトブラウザ」と「Final Cut Pro」の「テーマブラウザ」に表示されます。テーマはメタデータ・タグで、さまざまなテンプレートを 1 つのファミリーとして整理するときに役立ちます。たとえば、トランジション、エフェクト、タイトルのグループなど、複数の異なるテンプレートタイプを同じプロジェクトで使用する場合があります。同じテーマのテンプレートにタグを付けることで、テンプレートタイプに関係なく、すべてのテンプレートが「Final Cut Pro」の「テーマブラウザ」に表示されます。

      テーマのあるテンプレートはほかのエフェクトのブラウザにも表示されます。たとえば、テーマのある「Final Cut トランジション」テンプレートは、「Final Cut Pro」の「テーマブラウザ」だけでなく「トランジションブラウザ」にも表示されます。

    4. プロジェクト内で使用されていないメディア(「メディア」リスト内のメディアやオーディオのうち、テンプレートで使用されていないが、後でテンプレートに含める可能性があるもの)を保持するには、「使用していないメディアを含める」を選択します。

      テンプレート関連のファイルを保存する場所については、テンプレートファイルとメディアの保存場所についてを参照してください。

    5. 「Motion」の「プロジェクトブラウザ」にプレビュームービーを表示したい場合は、「プレビュームービーを保存」を選択します。

  9. 「公開」をクリックします。

    テンプレートと残りのメディアが保存され、「Final Cut Pro」の「トランジションブラウザ」に書き出されます。参照用のイメージを削除しなかった場合は、そのイメージが「Final Cut Pro」の「トランジションブラウザ」でテンプレートのサムネールとして表示されます。

Final Cut Pro で設定されたデフォルトのトランジションの長さを無効にする

トランジションテンプレートの継続時間は、「Final Cut Pro」のプロジェクト設定によって決まります。ただし、「Motion」でそのデフォルトの継続時間を無効にすることができます。

  • 「Motion」で、「レイヤー」リストから「プロジェクト」オブジェクトを選択し、「情報」インスペクタで「FCP 継続時間を上書き」チェックボックスを選択します。

    トランジションには、Final Cut Pro プロジェクトで調整可能なイン点とアウト点もあります。

Final Cut Pro でトランジションを適用する

  • 「Final Cut Pro」の「トランジションブラウザ」でトランジションを見つけ、「タイムライン」内の編集点にトランジションを適用します。

    「Motion」のプレースホルダのレイヤーで使用されているイメージやクリップは「トランジションブラウザ」にアイコンで表示されますが、「Final Cut Pro」の「タイムライン」内のクリップには適用されません。

「Final Cut Pro」でのトランジションの適用と編集について詳しくは、「Final Cut Pro X ヘルプ」を参照してください。