1 つのリグの使いかた

リグは Final Cut Pro X プロジェクトで使用するマスターコントロールを作成するために使用することがよくありますが、「Motion」で複雑なプロジェクトのコントロールセットを簡略化する場合にも便利です。各種のインスペクタで個別のパラメータを操作して変更を加える代わりに、1 つのリグで 2、3 のウィジェットのみを使って Motion プロジェクトを変更できます。

「リグ」インスペクタ、「ウィジェット」インスペクタ、または「リグ」HUD でウィジェットを調整して、Motion プロジェクトに変更を加えることができます。ただし、「リグ」HUD でウィジェットを調整するのが最も簡単な方法でしょう。「リグ」HUD にはユーザが作成したウィジェットのみが表示されます(ウィジェットの設定の作成とカスタマイズに使用される追加のコントロールは表示されません)。

リグが特に便利なのは、複雑なプロジェクトを複数のユーザと共有する必要がある場合や、プロジェクトが使用されるたびにアップデートされる設計になっている場合です。たとえば、基本的なプロジェクトを作成し、下部 3 分の 1 に 2 つのテキストオブジェクトを統合したアニメーションタイトル、バックグラウンドリプリケータ、およびテキストを横切るレンズ・フレア・ジェネレータを含めることができます。

下部 3 分の 1 のサンプルプロジェクトが表示された「レイヤー」リストとキャンバス

プロジェクトを使用するたびに、テキストの長さに合わせてバックグラウンドジェネレータのサイズと位置を変更する必要があります。また、レンズフレアを文字の上部にだけ表示する必要があります。プロジェクトにリグを追加すれば、これらの変化に必要なパラメータを変更する小規模なコントロールセットを作成できます。

カスタマイズした下部 3 分の 1 が表示されたキャンバスと、リグコントロールが表示された HUD

「リグ」HUD でウィジェットを調整する代わりに、ウィジェットを公開して、「プロジェクト」インスペクタで調整することもできます。(「レイヤー」リストの一番上にある「プロジェクト」オブジェクトを選択して、「プロジェクト」インスペクタを開きます)。公開について詳しくは、Final Cut Pro にリグを公開するを参照してください。

公開したリグコントロールが表示されたプロジェクト公開パネル

キーフレームをスライダウィジェットに適用して、スライダ内の保存済みスナップショットに基づいて動的なアニメーションエフェクトを作成することもできます。(ポップアップメニューおよびチェックボックスウィジェットにキーフレームを設定することはできません。また、これらがビヘイビアを受け入れることもできません。詳しくは、ウィジェットのアニメーションについてを参照してください。)