ロトスコープのヒント

ロトスコープの際は、以下のガイドラインを参考にしてください:

  • マスクをかける対象内の細部が最もよく見えているフレームを探し、これを開始フレームとします。たとえば歩いている人物にマスクをかける場合、その人物の手足がストライドの中間で伸びているフレームを選びます。これにより、最初のコントロールポイントの数を指定することができます。マスク内で必要な細部のレベルを実現する上で、わずかなコントロールポイントを使用するだけで、アニメーション処理が簡素化されます。

  • マスク内で必要な細部のレベルを実現する上で、わずかなコントロールポイントを使用します。

  • アニメートされたマスクでは、「Motion」内のキーフレームが設定されたほかのパラメータと同じモーションブラーがかけられます。たとえば、レイヤーの位置をアニメートして非常に速く移動させる場合、モーションブラーを有効にするとレイヤーはぼやけます。レイヤーのマスクをアニメートして同様に速く移動させると、マスクのエッジもぼやけます。アニメートされたマスクのブラーは、前景の対象物に存在するすべてのブラーと合致させる必要があるため、これは重要な点です。

  • 移動している対象をロトスコープする場合、クリップを再生してその方向と速度を調べ、マスクをどのようにアニメートする必要があるかを把握するとよいでしょう。対象またはカメラの停止、方向の変更や、速度の変更のフレームを示すマーカーを配置すると便利です。これらは、キーフレームが設定されたマスクを変更する最初のパスの候補となります。これらの変化に注意することで、速度や方向が大きく変化するところで最初にキーフレームが設定されたマスクのシェイプを調整することにより、キーフレーム設定の量を減らすことができます。アニメートされたマスクは、キーフレームが設定されているシェイプを 1 つずつ変えるように補間されるので、作業の一部は「Motion」により行われます。

  • マスクアニメーションはすべて「キーフレームエディタ」の「シェイプアニメーション」チャンネルに格納されています。マスクの「シェイプアニメーション」チャンネルに設定されたキーフレームのタイミングを作成、削除、および編集することができます。単純化のため、編集されたコントロールポイントの数に関係なく、マスクに加える変更はそれぞれ単一のキーフレームとして記録されます。「シェイプアニメーション」チャンネルでは、キーフレームは「一定」にのみ設定できます。それ以外の形式のキーフレーム補間は使えません。

  • 対象全体を 1 つのマスクでロトスコープする必要はありません。「Motion」では、1 つのオブジェクトに複数のマスクを適用できるので、対象のさまざまな部分を別々のマスクでロトスコープすることができます。詳しくは、複数のマスクの組み合わせについてを参照してください。

  • ロトスコープ中にキャンバスでイメージをパンするには、スペースバーを押します。これで、マスクの選択や進捗を維持したまま、キャンバスでパンできます。

  • 「ポイントをトラック」ビヘイビアを使って、トラッキングデータをシェイプまたはマスクに適用します。詳しくは、シェイプ、マスク、およびペイントストロークをトラッキングするを参照してください。