なぞり描き

「なぞり描き」ビヘイビアを使うと、時間の経過と共にキャンバスにペイントストロークまたはアウトラインを簡単に描画することができます。「なぞり描き」では、手書きのテキストのエフェクトを作成したり、古くからよく使われる連続旅行地図のエフェクトを作成したり、手描きでスケッチしたようなアルファマスクによる遷移を作成したりできます。「なぞり描き」ビヘイビアは、「ペイントストローク」ツールで作成されたペイントストロークに適用することも、既存のシェイプに追加することもできます。

時間の経過に伴う描画、消去、描画と消去、反対に描画などを行うには、アニメーションエフェクトを設定します。アウトラインの付いた塗りつぶしシェイプに「なぞり描き」を適用した場合は、シェイプのアウトラインだけが描画されます。

「ビヘイビア」インスペクタの以下のコントロールを使って、「なぞり描き」シェイプビヘイビアを調整できます:

  • シェイプのアウトライン:ストロークを描画するか、消去するか、または描画して消去するかを設定するポップアップメニューです。以下の 4 つのメニュー項目のいずれかを選択します:

    • 描く:ビヘイビアの継続時間中にストロークが描画されます。

    • 消す:ビヘイビアの開始時点でストロークが完全に描画されており、ビヘイビアの継続時間中にこのストロークを消去します。

    • 描いて消す:ビヘイビアの継続時間中に、ストロークが描画され、その後消去されます。

    • 消して描く:ビヘイビアの開始時点でストロークが完全に描画されており、消去されてから、再び描画されます。

  • ストロークの長さ:描画または消去するストロークの長さをパーセントで指定するスライダです。値が 100 %の場合は、「最初の点のオフセット」および「最後の点のオフセット」で規定されているストロークの長さ全体が使われます。「ストロークの長さ」が 50 %に設定されている場合、ストロークの 50 %の描画が完了すると、(ストロークの最初の部分から)消去が開始され、ビヘイビアの継続時間中は常にストロークの半分の長さだけが表示されるようになります。

  • ストロークのオフセット:シェイプ上でストロークが開始される位置をオフセットするスライダです。値は、シェイプに定義された始点からの位置をシェイプの全長に対するパーセントで表します。

  • 方向:ストロークが描画される方向を設定するポップアップメニューです。次の 2 つのオプションがあります:

    • 正方向:ストロークが正方向に描画されます。

    • 逆方向:ストロークが逆方向に描画されます。

  • 速度:ストロークの始点から終点までの描画速度を指定できるポップアップメニューです。以下の 9 つのオプションがあります:

    • 一定:ストロークは、ストロークの始点から終点まで一定の速度で描画されます。

    • イーズイン:ストロークの描画は、始点では低速で、その後一定の速度に達するとストロークの終点まで、その速度を保ちます。

    • イーズアウト:ストロークの描画は、始点から一定の速度であり、その後、徐々に減速して、ストロークの終点で停止します。

    • イーズイン/アウト:ストロークの描画は、ストロークの始点から徐々に加速していって、その後、徐々に減速し、ストロークの終点で停止します。

    • 加速:ストロークは加速しながら描画されます。

    • 減速:ストロークは減速しながら描画されます。

    • 自然:ストロークがパスに沿って描画される速度は、パスのシェイプによって決定されます。たとえば、ストロークのシェイプが U 字型のカーブの場合、ストロークは U の低点に向かって移動するときに高速に描画され、U の端に向かって上に移動するときに減速します。

    • 記録:このオプションは、ストロークの描画にかかった時間が記録されている場合にのみ表示されます。つまり、シェイプがペイントストロークに変換された場合、このオプションは表示されません。(スタイラスペンまたはマウスを使って)ツールバーの「ペイントストローク」ツールでペイントストロークを作成した場合は、このオプションが表示されます。

    • カスタム:ストロークの速度のキーフレームを 0 〜 100 %の間で設定することによって、パスに沿ってストロークを描画できます。つまり、ストロークのどの部分を時間軸上のパスに沿って描画するかを指定します。

  • カスタム速度:「速度」を「カスタム」に設定した場合に使用できるようになるスライダです。「キーフレームエディタ」で「カスタム速度」の速度カーブを変更できます。たとえば、カスタム値にキーフレームを設定して、ストロークをパスの特定のパーセントまで描いたら、戻し、また進めるという移動をアニメーションの最後まで繰り返すことができます。

  • 終点のオフセット:ビヘイビアの最後を定義済みのアウト点から内側にオフセットして、最後の値を保持するスライダです。つまり、表示されるペイントストロークをストロークのパスの終点からオフセットします。