前景オブジェクトをコーナー固定する
「マッチムーブ」ビヘイビアでトラッキングを細かく制御するには四隅オプションを使います。このオプションを使えば、背景のクリップの 4 つのポイントをトラッキングして、記録された動きを前景オブジェクトの 4 つのコーナーに適用することができます。4 コーナー固定には、2 通りの基本的なワークフローがあります:
「マッチムーブ」ビヘイビアの適用後に、4 コーナーのトラックを使って、前景オブジェクトを背景要素に固定する:このワークフローは、固定されたイメージが、トラッキング対象となる背景の参照パターンと同じサイズである場合に便利です。
「マッチムーブ」ビヘイビアを適用する前に、画面上のコントロールを使って前景オブジェクトをコーナーに固定する:この方法で、前景オブジェクトを配置したり、サイズを変更したり、回転させたりして、背景の参照パターンに合わせることができます。
参考: 後述する「マッチムーブ」の固定方法で満足するトラックが得られない場合は、以下の「「動きを解析」ビヘイビアを使ってポイントをトラッキングする」で説明するように、「動きを解析」ビヘイビアを使って 4 ポイント・トラッキングを試してみてください。
4 コーナーのトラックを使って前景オブジェクトを背景要素に固定する
このワークフローは、変形または固定されたイメージが、トラッキング対象となる背景のフレーム(または参照パターン)と同じサイズである場合の 4 コーナー固定に適しています。次の例では、前景のイメージをピクチャフレームの背景のクリップに固定します。
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再生ヘッドを、トラック解析を開始するフレームまでドラッグし、「マッチムーブ」ビヘイビアを前景オブジェクトに適用します。
参考: 2D グループをコーナー固定している場合は、「グループ」インスペクタの「固定解像度」チェックボックスが選択されていることを確認します。
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「ビヘイビア」インスペクタで「タイプ」ポップアップメニューをクリックして、「四隅の角」を選択します。
参考: 2D グループをコーナー固定している場合は、「グループ」インスペクタの「固定解像度」チェックボックスが選択されていることを確認します。「マッチムーブ」ビヘイビアを 3D グループに適用すると、「四隅の角」オプションは使用できなくなります。3D グループをコーナー固定するには、「グループ」インスペクタの「平坦化」チェックボックスを選択します。
キャンバスの前景オブジェクトの境界ボックスの各コーナーにトラックが表示されます。「インスペクタ」のデフォルトのトラックリスト(「アンカー」および「回転の調整」)が、「左上」、「右上」、「右下」、および「左下」の各トラックで置き換えられます。
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キャンバスで、各トラックを、背景要素のコーナー(この例では、ピクチャフレームのコーナー)までドラッグします。
トラックをドラッグすると、拡大画面が表示されて各トラックが配置しやすくなります。
参考: クリップの一部を解析するように指定できます。詳しくは、解析対象のフレーム範囲を定義するを参照してください。
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HUD または「ビヘイビア」インスペクタで、「解析」ボタンをクリックします。
前景要素が背景要素に固定され、各コーナーで行われている変形が 4 つのモーションパスで示されます。
トラックを微調整するには(「タイプ」ポップアップメニューが「四隅の角」に設定されている場合)、前景要素の微調整(調整、回転の変更など)が必要となる場合があります。「ビヘイビア」インスペクタで、「変形」ポップアップメニューから「ソースに吸着」オプションを選択した場合、トラッキングされたオブジェクトを変形することはできません。トラッキングされたオブジェクトを変形するには、「変形」ポップアップメニューから「ソースに合わせる」を選択します。
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必要に応じて、以下の操作を行って、前景要素(調整、回転の変更など)を微調整します:
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「ビヘイビア」インスペクタの「変形」ポップアップメニューをクリックして、「ソースに合わせる」を選択します。
「変形」ポップアップメニューのデフォルトオプション(「ソースに吸着」)では、前景要素の変形は許可されていません。
「情報」インスペクタを開き、「調整」スライダや「回転」ダイヤルなどのコントロールを使用して、前景オブジェクトに必要な調整を加えます。
「ソースに合わせる」および「ソースに吸着」の各変換オプションについては、「マッチムーブ」のコントロールを参照してください。
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画面上のコントロールを使って前景オブジェクトをコーナーに固定する
前景オブジェクトを配置したり、サイズを変更したり、回転させたりして、背景の参照パターン(斜めになっているテレビ画面やピクチャフレームなど)に合わせることが必要な場合は、「マッチムーブ」ビヘイビアを適用する前に、画面上のコントロールを使って前景オブジェクトを調整します。
前景オブジェクトを選択します。
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ツールバーで、2D 変形ツールのポップアップメニューをクリックしたまま、「歪み」ツールを選択します。
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トラック解析を開始するフレームに再生ヘッドを移動します。
参考: 解析するフレームの範囲を指定します。詳しくは、解析対象のフレーム範囲を定義するを参照してください。
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キャンバスで、前景オブジェクトの各コーナーを適切な位置までドラッグします。
「情報」インスペクタの「位置」、「回転」、「調整」、および「四隅の角」コントロールを使ってコーナーの位置を微調整できます。
キャンバスでコーナーをドラッグすると、「情報」インスペクタの「四隅の角」チェックボックスが選択されます。
ヒント: 前景オブジェクトの不透明度をさらに低くして、背景のクリップ上の参照ポイントをよく見えるようにすることもできます。また、スナップを無効にして、調整中のイメージをキャンバスのガイドラインにスナップされないようにすることもできます。スナップのオンとオフを切り替えるには、「表示」>「スナップ」と選択するか、N キーを押します。
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「マッチムーブ」ビヘイビアを前景オブジェクトに適用します。
キャンバスの前景オブジェクトの各コーナーにトラックが表示されます。「インスペクタ」のデフォルトのトラックリスト(「アンカー」および「回転の調整」)が、「左上」、「右上」、「右下」、および「左下」の各トラックで置き換えられます。
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必要に応じて、キャンバスの各トラックをドラッグして、インスペクタの「トラックのプレビュー」領域の拡大画面を見ながら位置を微調整します。
重要: トラックの位置を前景オブジェクトとは別に移動するには、「ビヘイビア」インスペクタの「変形」ポップアップメニューから「ソースに合わせる」を選択します。「変形」ポップアップメニューから「ソースに吸着」を選択した場合、キャンバスでトラックをドラッグすると前景のイメージが歪みます。
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HUD または「ビヘイビア」インスペクタで、「解析」ボタンをクリックします。
前景オブジェクトが背景要素に固定されます。
参考: レイヤーの「四隅の角」パラメータを調整してから「マッチムーブ」ビヘイビアを適用する場合、「四隅の角」パラメータはビヘイビアに適用されます。ビヘイビアを削除しても、レイヤーの四隅の角の設定は残ります。「マッチムーブ」ビヘイビアをリセットすると、四隅の角の設定がリセットされます。
「動きを解析」ビヘイビアを使ってポイントをトラッキングする
前述の「マッチムーブ」の固定方法で満足するトラックが得られない場合は、「動きを解析」ビヘイビアを使って 4 ポイント・トラッキングを試してみてください。このワークフローでは、「動きを解析」ビヘイビアで収集した 4 ポイント・トラックのデータが、前景オブジェクトをコーナー固定するために「マッチムーブ」ビヘイビアに読み込まれます。
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トラックを開始するフレームに移動し、「動きを解析」ビヘイビアを背景要素に適用します。
デフォルトでは、キャンバスにトラックが 1 つ表示されます。
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トラック(トラック 1)を、背景要素の左上コーナーの参照パターンまでドラッグします。
参考: 4 ポイント解析では、左上コーナーから時計回りにトラックを配置する必要があります。これにより、変形を適用した際、要素が適切に配置されます。
「ビヘイビア」インスペクタで、「追加」をクリックして 2 番目のトラックを追加し、追加したトラック(トラック 2)を背景要素の右上コーナーの参照パターンまでドラッグします。
3 番目のトラック(トラック 3)を追加し、それを背景要素の右下コーナーの参照パターンまでドラッグします。
4 番目のトラック(トラック 4)を追加し、それを背景要素の左下コーナーの参照パターンまでドラッグします。
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HUD または「ビヘイビア」インスペクタで、「解析」ボタンをクリックします。
トラックが生成され、データがビヘイビアに保存されます。
「マッチムーブ」ビヘイビアを、コーナー固定する前景要素に適用します。
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「ビヘイビア」インスペクタの「マッチムーブ」領域で「アクション」ポップアップメニュー(歯車のアイコンが付いています)をクリックして、「動きを解析」のトラックを選択します。
これにより、手順 6 で記録された「動きを解析」のトラッキングデータが「マッチムーブ」ビヘイビアに適用されます。
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「ビヘイビア」インスペクタの「マッチムーブ」領域で「タイプ」ポップアップメニューをクリックして、「四隅の角」を選択します。
「動きを解析」ビヘイビアの 4 ポイント・トラッキングデータが前景オブジェクトに適用されます。
参考: 4 ポイント・トラッキングによる「マッチムーブ」ビヘイビアでは、「ビヘイビア」インスペクタの「タイプ」ポップアップメニューから「四隅の角」を選択すると、トラックが正しい順番(左上から時計回り)でキャンバスに配置されます。トラックの順序を変更するには、「左上」、「右上」、「右下」、「左下」のポップアップメニューをクリックして新しい順番オプションを選択します。
3D グループから視差を削除する
Z 空間(奥行き)でオフセットされたオブジェクトを含む 3D グループをマッチムーブすると、視差がシミュレーションされます。視差は、遠近の変化(カメラ位置の変更など)によって生じる、遠くの背景対オブジェクトの視覚的な変化です。必要に応じて、このエフェクトを無効にする場合は、以下の操作を行います:
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「グループ」インスペクタで、トラッキングされたグループに対して「平坦化」チェックボックスを選択します。
視差エフェクトが削除されます。