「インスペクタ」のシャドウコントロール

影を制御するには、次の 2 つの場所で設定を調整します:

  • 「ライト」インスペクタの「シャドウ」セクション:これらのパラメータコントロールを使って、ポイントライトおよびスポットライトのシャドウ情報を設定します。

  • 「情報」インスペクタの「シャドウ」セクション:これらのパラメータコントロールを使って、レイヤーの影を落とす/受け取る情報を設定します。

参考: プロジェクトのルート階層にあってほかのグループ内にネストされていない 2D グループには、ライティングコントロールやシャドウコントロールはありません。2D グループで影を有効にするには、3D に変換するか、別の 3D グループ内に埋め込みます。

「ライト」インスペクタのシャドウコントロール

  • シャドウ:「シャドウ」コントロールをオンにするチェックボックスです。(有効なときは、チェックボックスが青になります。)「シャドウ」チェックボックスを使って、一部のライトで影を作り、その他のライトで影を作らないように設定することができます。

    このチェックボックスを選択した場合、ライトの前面にあるオブジェクトでもシャドウコントロールが有効になっているときは、ライトによってそのオブジェクトで影が作られます。選択を解除した場合は、個々のオブジェクトの設定に関係なく、ライトで影は作られません。

  • 不透明度:影の見かけの不透明度を制御するスライダです。

    オブジェクトの影の不透明度を 75% に設定した場合と 25% に設定した場合のキャンバス
  • 柔らかさ:影のぼやけ具合を指定するスライダです。

    参考: 影の外観は、影を落とすオブジェクトのレンダリング品質によって左右されます。影は元のオブジェクトよりも大きくなることがあるので、影のエッジがギザギザに見える(エイリアスが生じる)場合があります。そのようなアーチファクトが生じた場合は、プロジェクトを「ドラフト」や「標準」ではなく「最高」品質に設定してみて、イメージがどのように見えるかを確認してください。キャンバスの表示品質について詳しくは、キャンバスのカスタム表示オプションを参照してください。

  • 均一の柔らかさ:ライト、影を落とすオブジェクト、影を受けるオブジェクトの間の距離に関係なく、「柔らかさ」スライダの設定のみを反映して影のブラーの度合いを均一にするチェックボックスです。

    このチェックボックスの選択を解除すると、柔らかさが均一でなくなり、オブジェクト間の距離が広がるほどブラーが強くなるように設定できます。

    参考: 柔らかさを均一にしない場合は、再生パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。

    オブジェクトの影の柔らかさを均一にした場合と均一にしない場合のキャンバス

    参考: オブジェクトが交差している場合、均一の柔らかさを使用すると不自然な効果が現れます。影全体に均等なブラー量が適用されるため、交差しているオブジェクトの前面でブラーがこぼれているように表示され、奇妙な見た目になります。この現象は 2 つの方法で回避できます。「均一の柔らかさ」チェックボックスの選択を解除する方法と、影を受けないようにオブジェクトを設定する(「情報」インスペクタで「シャドウを受け取る」チェックボックスの選択を解除する)方法です。

    交差するオブジェクトの影の柔らかさを均一にした場合と均一にしない場合のキャンバス
  • カラー:影の色を設定する標準カラーコントロールです。半透明のオブジェクトは不透明のオブジェクトよりも明るい影を落としますが、ステンドグラスで生じるような、半透明オブジェクトの固有の色が別のオブジェクト上にある程度投射される光の透過エフェクトを作ることはできません。カラーコントロールの使いかたについて詳しくは、基本のカラーコントロールを参照してください。

    参考: ポイントライト、スポットライト、および指向性ライトで「シャドウ」を有効にすると、乗算合成モードを使用して、影と影を受けるオブジェクトとがブレンドされます。つまり、影のカラーとは関係なく影が暗くなります。影を受ける背景よりも明るい影のカラーを選択した場合は、影が見えなくなる可能性があります。そのため、たとえばライトで「シャドウ」を有効にした場合、暗い表面上に白い影を落とすことはできません。この効果を無効にするには、そのライトの「シャドウ」パラメータを無効にする必要があります。詳しくは、ライトなしの影を参照してください。

「情報」インスペクタのシャドウコントロール

3D グループ内の各レイヤーの「情報」インスペクタには「シャドウ」コントロールがあります。これには、シェイプ、ビデオクリップ、パーティクルなどが含まれます。ライト、カメラ、およびプロジェクトのルート階層にあってほかのグループ内にネストされていない 2D グループには、「シャドウ」コントロールはありません。

  • シャドウをキャスト:レイヤーがライトソースと別のレイヤーとの間にある場合に影を落とすかどうかを設定するチェックボックスです。

    オブジェクトが影を落とすキャンバス
  • シャドウを受け取る:現在選択されているレイヤー上にほかのレイヤーからの影を落とすかどうかを制御するチェックボックスです。次の図は、オブジェクトの「シャドウを受け取る」チェックボックスが選択されていて、「シャドウをキャスト」チェックボックスの選択が解除されている状態です。

    オブジェクトが影を受けるキャンバス
  • シャドウのみ:シーン内でオブジェクト自体を非表示にしたまま、そのオブジェクトが光を遮って影を落とせるようにするチェックボックスです。

    オブジェクトが影を落とすがオブジェクト自体は見えないキャンバス

    「シャドウを受け取る」と「シャドウのみ」の両方を選択することができます。この場合、影が落とされる領域以外、オブジェクトは不可視状態になります。

    オブジェクトに対して「シャドウを受け取る」と「シャドウのみ」の両方が選択されたキャンバス