マスタートラックを操作する

各プロジェクトにマスターのオーディオトラックがあります。マスタートラックのコントロールは、「オーディオ」リストの下部(個々のオーディオトラックの下)にあります。マスタートラックのコントロールを使って、すべてのオーディオトラックの最終ミックス出力に影響する変更を行うことができます。たとえば、一度にすべてのトラックの音量を下げたり、すべてのトラックを左または右にパンしたりできます。さらに、マスタートラックのオン/オフを切り替えたり、ミュートにしたりすることもできます。

「オーディオ」リストに、アクティブ化チェックボックス、レベルスライダとパンスライダ、ミュートボタン、出力チャンネルポップアップメニュー、ロックアイコン、レベルメーター、クリッピングインジケータなど、マスターのオーディオトラックコントロールが表示されています

マスタートラックを選択するには、「オーディオ」リスト下部の領域をクリックします。選択すると、マスタートラック領域が強調表示されます。

マスタートラックのオン/オフを切り替える

マスタートラックはデフォルトでオンになっています。マスタートラックのアクティブ化チェックボックスの選択を解除すると、プロジェクトを再生しても音が出ません。また、プロジェクトを書き出す際にオーディオは含まれません。チェックボックスを選択すると、アクティブになっているすべてのオーディオトラックが書き出しに含まれます。

  • マスタートラックの左側のチェックボックスをクリックします。チェックボックスをもう一度クリックすると、マスタートラックが前の状態に戻ります。

プロジェクトのオーディオのマスターレベルを設定する

マスターレベルスライダを使って、プロジェクトのオーディオの全体的な音量を設定できます。

  • マスターレベルスライダを左または右にドラッグします。

    マスターレベルスライダは各トラックのレベル設定に乗算されます。たとえば、あるトラックのレベルを 0.5 に設定し、マスターレベルを 0.5 に設定すると、組み合わされたレベルは、元のレベルの 0.25(1/4)になります。

    参考: 個々のトラックのレベルとマスターレベルを上げると、組み合わされたレベルが 2 より大きくなり、オーディオの歪み、つまりクリッピングが発生することがあります。

    マスタートラックコントロールの右側には 1 組のステレオレベルメーターがあり、すべてのオーディオトラックを合わせたレベルが表示されます。レベルメーターの上部にある 2 つの赤い点(クリッピングインジケータ)のいずれかが再生中に点灯した場合は、マスターレベルが高すぎるためにオーディオの歪み(クリッピング)が発生しています。

クリッピングインジケータをリセットする

通常、デジタルオーディオを操作する際には、クリッピングが発生しない範囲で全体的な音量レベルを最も高いレベルに設定します。マスターレベルメーター上部のクリッピングインジケータが点灯した場合、どこでクリッピングが発生しているかを特定し、レベルを下げてクリッピングの原因を取り除く必要があります。

プロジェクトを再生して、どこでクリッピングインジケータが点灯するかを確認します。各オーディオトラックをソロにして、クリッピングの原因となるトラックを特定することができます。クリッピングの原因となっているトラックを特定したら、そのトラック全体のレベルを下げるか、キーフレームを使ってクリッピングが発生する場所でトラックレベルを下げます。クリッピングインジケータが点灯すると、インジケータをリセットするかプロジェクトを閉じるまで点灯したままになります。インジケータを確認することで、プロジェクトを書き出す前にクリッピングの原因を特定して取り除くことができます。クリッピングの原因を取り除いたら、クリッピングインジケータをリセットして再度プロジェクトを再生し、クリッピングが発生しなくなったことを確認してください。

  • クリッピングインジケータをリセットするには、点灯しているクリッピングインジケータをクリックします。

ステレオ音場のサウンドバランスを設定する

  • パンダイヤルを調整して、ステレオ音場の目的の位置にサウンドを配置します。

    マスタートラックのパンダイヤルは、各トラックのパン設定と連携します。たとえば、1 つのトラックのパンを- 100(左端)に設定してマスターのパンを 100(右端)に設定した場合、トラックの音が聞こえます。